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相続税改正1 平成25年度税制改正大綱 

平成25年1月24日発表された平成25年度税制改正大綱で相続税・贈与税の改正については下記の通りとなりました。今後の通常国会でどのようになるか注意が必要です。

大きな改正内容は

  1. 相続税・贈与税の見直しは、基礎控除が減額し、最高税率も上がり増税になる。
  2. 小規模宅地等の減額が拡充される。
  3. 贈与税については最高税率は上がるが、1000万円以下の税率は変わらない。
  4. 相続時精算課税制度は20歳以上の孫への贈与が追加され、贈与者年齢も60歳以上と下げられ、世代間の資産移転を容易にする内容となっている。

(1)相続税の基礎控除及び税率構造についての見直し

① 相続税の基礎控除
                 現 行                           改正案
定額控除           5,000 万円             3,000 万円
法定相続人比例控除  1,000 万円×法定相続人数   600 万円×法定相続人数

② 相続税の税率構造
                  現 行                     改正案
                 

                                 税率                     税率
1,000 万円以下の金額    10%                    同 左
3,000 万円 〃         15%                                    〃
5,000 万円以下の金額      20%                                    〃
1億円 〃             30%                     〃
3億円 〃             40%               2億円以下の金額   40%
     ―                              3億円 〃        45%
3億円超の金額         50%               6億円 〃        50%
     ―                              6億円超の金額    55%

(注) 上記の改正は、平成27 年1月1日以後に相続又は遺贈により取得する財
産に係る相続税について適用する。

(2)小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例について、次の見直
しを行う。
① 特定居住用宅地等に係る特例の適用対象面積を330 ㎡(現行 240 ㎡)ま
での部分に拡充する。
② 特例の対象として選択する宅地等の全てが特定事業用等宅地等及び特定居
住用宅地等である場合には、それぞれの適用対象面積まで適用可能とする。
なお、貸付事業用宅地等を選択する場合における適用対象面積の計算につ
いては、現行どおり、調整を行うこととする。
③ 一棟の二世帯住宅で構造上区分のあるものについて、被相続人及びその親
族が各独立部分に居住していた場合には、その親族が相続又は遺贈により取
得したその敷地の用に供されていた宅地等のうち、被相続人及びその親族が
居住していた部分に対応する部分を特例の対象とする。
④ 老人ホームに入所したことにより被相続人の居住の用に供されなくなった
家屋の敷地の用に供されていた宅地等は、次の要件が満たされる場合に限り、
相続の開始の直前において被相続人の居住の用に供されていたものとして特
例を適用する。
イ 被相続人に介護が必要なため入所したものであること。
ロ 当該家屋が貸付け等の用途に供されていないこと。
(注)上記①及び②の改正は平成27 年1月1日以後に相続又は遺贈により取得
する財産に係る相続税について適用し、上記③及び④の改正は平成26 年1
月1日以後に相続又は遺贈により取得する財産に係る相続税について適用す
る。

(3)未成年者控除及び障害者控除を次のとおり引き上げる。

① 未成年者控除
                   現 行               改正案
20 歳までの1年につき    6万円         20 歳までの1年につき10 万円

② 障害者控除
                    現 行             改正案
85 歳までの1年につき    6万円         85 歳までの1年につき10 万円
(特別障害者については12 万円) (特別障害者については20 万円)

(注)上記の改正は、平成27 年1月1日以後に相続又は遺贈により取得する財
産に係る相続税について適用する。

(4)相続時精算課税制度の対象とならない贈与財産に係る贈与税の税率構造につ
いて、次の見直しを行う。

① 20 歳以上の者が直系尊属から贈与を受けた財産に係る贈与税の税率構造

                       現 行               改正案
税率 税率
200 万円以下の金額         10%                 同 左
300 万円 〃               15%           400 万円以下の金額 15%
400 万円 〃               20%           600 万円 〃 20%
600 万円 〃               30%          1,000 万円 〃 30%
1,000 万円 〃              40%          1,500 万円 〃 40%
  ―                                 3,000 万円 〃  45%
1,000 万円超の金額          50%           4,500 万円 〃 50%
  ―                                  4,500 万円超の金額 55%

② 上記①以外の贈与財産に係る贈与税の税率構造

現 行 改正案
                           税率               税率
200 万円以下の金額              10%               同 左
300 万円 〃                    15%               〃
400 万円 〃                    20%               〃
600 万円以下の金額               30%              同 左
1,000 万円 〃                   40%               〃
   ―                                1,500 万円以下の金額   45%
1,000 万円超の金額               50%      3,000 万円 〃        50%
  ―                                  3,000 万円超の金額    55%

(注)上記の改正は、平成27 年1月1日以後に贈与により取得する財産に係る
贈与税について適用する。

(5)相続時精算課税制度の適用要件について、次の見直しを行う。
① 受贈者の範囲に、20 歳以上である孫(現行 推定相続人のみ)を追加する。
② 贈与者の年齢要件を60 歳以上(現行 65 歳以上)に引き下げる。

(注)上記の改正は、平成27 年1月1日以後に贈与により取得する財産に係る
贈与税について適用する。

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